鹿殺し!

今日は久々に芝居をハシゴ!るんるんるーーーん。連休ってス・テ・キ!
HEY,もっと憲法つくろうYO!

本日: 流山児事務所(14:00〜) vs 劇団鹿殺し(18:00〜)

軍配は圧倒的に鹿殺しにっ!

一言で言うと、鹿殺しは「メロディアスなロック」。

この人たちは多分、いま世間に幅をきかせているナナロク世代よりちょい下の同じ80年前後生まれであり、なんか可笑しい、と思う部分に妙に共感できる。「がんばりすぎ」を斜めから見る一方で、一旦スイッチが入ったら周りが何と言おうと「がんばる」、そのさじ加減が。

会場に入るなり、チープな顔のタンチョウヅルが舞台に数匹いて、開演までの30分間延々、尾崎豊シャ乱Qが交互に流れており、笑いをこらえるのに必死。そして、ありえなくマッスルで、ありえなくキレのいい、ありえなくダサいジーパンをサスペンダーで吊った俳優がわたしを虜にしました。

タイトルである「僕を愛ちて。」は、愛されている実感がわかず、もっともっと愛ちゃれたいよ〜!という現代人の抱えるこころの闇とか、切実な欲望を濃縮して、爆発させたお話。現代版「ツルの恩返し」といったところですがラストのカオスぶりに思わずうるっときました。

関西出身の彼らは、路上パフォーマンスもゲリラ的に行い、ライブもこなす。(フツーにかっこいい。)劇団員全員で東京に引っ越し、東京でも大人気という、ジャパニーズ・ドリームを地でいく集団なのです。でもしっかりと精神を「演劇」に根ざしているところがいい。こういう劇団って今あまり関西にはないなあ。10年前に大好きだった京都の「劇団その1」(今は解散)を彷彿とさせるものがありました。

帰り道、数時間前まで笑いのツボだったはずの尾崎豊をなんとなく、口ずさんでしまい・・・まんまと鹿作戦にハマった私でした。鹿殺し、大阪公演は明日まで。その後今週末に神戸で終了です。ますますブレイクするでしょうねこれから。お早めにワクチン打っとくことおすすめします。

<オマケ>
※流山児は一度下北で観て、二度と観まいと思っていたのですが今回は天野天街が演出だというから観に行きました。一人ひとりは上手いんだけどね・・・金もかかってるし。前よりはよかった。でも決定的に何かが足りないわ。見せ方ばかりを研究しすぎって感じの役者が多くて、鼻につく。それからたぶん、やりたい芝居の方向性が全員バラバラ。・・・「役者個人の主体性」について考えさせられた一日でした。