とかいのよるに
よそよそしいのだか、人懐っこいのだかわからない、とかいの休日が好き。
私はトトロの森のような家に住んでいるものだから余計、そう思うのかもしれない。
日本橋の三越から徒歩で路地をとろっと歩いたところに住んでいる友達の友達の家、におよばれして、
ひさしぶりな人や、はじめて会う人たちとポロロッカに買い出しに行く。
生活感のない町の中にあるスーパーは、トトロの森のスーパーと品揃えは変わらないんだけど
なんでかフルーチェが食べたくなって、普段は買わないのにこっそりカゴに入れる。
「レジ袋を断ったら2円キャッシュバックだって」
思わず6本の腕で商品を抱えてみるが、あえなく挫折。
「服を脱いで、風呂敷みたいにしたらいいかも」
「この服は中学のときから着ているから、少し頼りないよ」
中学って・・・何年前だ。
結局4つくらいのレジ袋を抱えて、蒸し暑い夕方を歩く。
なんだか、しあわせ。
友達の友達たる人はそのビルをまるごとと、iPhoneを持っていて、あこがれる。
冷麺とつけ麺を大量に茹で、バーニングマンの映像をみて、いいなあ行きたいなあ、まだ間に合うよーとか言いながら
ポニョをエンドレスで歌いながら、ニコニコ動画のアニメをみまくったり、おしゃべりしながらお酒と紙パックの麦茶を飲む。
気がついたら12時近くて
クラブに行こうよ、という友人を置き去りにして、終電へ向かって人影のない道を歩いていると
明らかにiPodのイヤホンを耳にしたホームレスのおじさんが通り過ぎて
やはり都会であるな、と実感した。
結局、フルーチェは食べ忘れた。